■ 建設進むグレースタワー■ |
両備不動産が柳川交差点北西角に、平成16年3月完成を目指して建設中の高層マンション「グレースタワー」の現場で、12月20日「免震構造」の説明会が行なわれました。岡山県、岡山市の建築関係者、浦辺設計、両備不動産の担当者らが参加して、施工者の竹中工務店から施工中の「免震構造」のシステムについて説明を受けました。
□地震の揺れを小さくする「積層ゴム」 「グレースタワー」に採用された「免震構造」は、「積層ゴム」と「鋼棒ダンパー」「オイルダンパー」を組み合わせたシステムです。支承材である鋼鈑と天然ゴムを重ね合わせた「積層ゴム」を基礎部分に配置して建物の重量を支え、地震時には柔らかい水平ばねで、建物に生じる加速度を小さくします。
減衰材の「鋼棒ダンパー」と「オイルダンパー」は、地震の振動エネルギーを吸収し、建物と地盤との間に生じる揺れ幅を抑えます。「免震構造」によって、地震の揺れを吸収し、建物に伝わる力を低減させるわけです。
免震部材により建物を地盤と切り離すことによって、地震の力をできるだけ建物に伝えない「免震構造」としているので、建物は各階ともほぼ同じようにゆっくりと揺れ、建物のゆがみが少なく、上層階でも家具などの転倒を極力防ぐことができますし、ドア、サッシなどの損傷が少なくなり、さらに免震層に免震継手を使用しているのでガスもれや水道管の破裂など二次災害も防げるという数多くのメリットを持っています。 □大地震にも耐えられる設計 「グレースタワー」に採用された「免震構造」は、500年に一度起こると予想される大地震にも耐えられる設計になっていて、地震から建物を守るとともに、安心して永住できるマンションとしての安全性を追求しています。 基礎躯体の現場には、強固な支持杭に支えられた100年コンクリートによる高強度な基礎構造が整然と配列されていました。32階建て、108メートルの高層マンションを支える支承材の天然ゴム系積層ゴム25基、減衰材の鋼棒ダンパー20基、オイルダンパー8基が、静かに上部躯体工事を待っていました。
世界有数の地震国である日本では、いままで数多くの免震構造システムが提案されてきましたが、近年になって「積層ゴム」などの利用により、大規模な地震にも耐えられる最新技術が開発されました。「グレースタワー」にも「免震構造」が採用され、注目を浴びています。 |
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