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GRACE TOWER INFORMATION
自然を魅せるスカイラウンジ
設計者サルバトーレ・カルーソ氏来岡



両備不動産が岡山市野田屋町、柳川交差点の北西角に建設している超高層ビル「グレースタワー」30階のスカイラウンジをデザインしたサルバトーレ・カル−ソ氏が8月25日(日)夜、設計図を持ってアメリカ・カリフォルニア州サンノゼ市から岡山に来ました。


両備不動産でデザインの説明をするカル−ソ氏と打ち合せ風景



萩原市長を表敬訪問
翌26日(月)カル−ソ氏は、両備不動産でデザインの打ち合せをしたあと、午後から岡山市役所を訪れ萩原誠司市長を表敬訪問しました。サンノゼ市は、岡山市と姉妹都市縁組をしていて、後楽園を模した公園や桃太郎像まであり、交換留学生なども活発に行なわれ、非常に友好を深めている都市です。



萩原市長と終始和やかに英語で歓談
カル−ソ氏がデザイン計画を説明



握手を交わす萩原市長とカル−ソ氏



カル−ソ氏は、スカイラウンジのデザイン計画を説明し、萩原市長とは終始和やかに英語だけで進めました。旭川、岡山城、後楽園、操山などの借景や万成石に話が及びますとお互いに熱がこもっていました。「人間が自然を大事にする、自然が人間を大事にする」というデザイン哲学をモチーフにしたカル−ソ氏が、岡山の自然を最大限イメージして取り込んだ意欲がうかがえました。

カル−ソ氏は、39歳。アメリカ・サンノゼ市在住の新進気鋭の建築家です。代表作の一つは、マイクロソフト会長のビル・ゲイツ氏が好んで泊まるサンフランシスコのスイートルームが挙げられます。また、元サンノゼ市開発審議委員をつとめていました。

両備不動産は、岡山市と姉妹都市縁組をしているサンノゼ市と民間レベルでの交流を図るためにまず平成4年に「せのおニューシティ」JR妹尾駅南口にサンノゼ・スクエアを造ったのが交流の出発点でした。さらに岡山市中心街の超高層ビル「グレースタワー」にもサンノゼ市との技術交流、人的交流を図る意味で、起用されたのが素晴らしい実績を持つインテリアデザイナーのサルバトーレ・カル−ソ氏です。

カル−ソ氏は、今年7月「グレースタワー」30階スカイラウンジのデザインの下見に来たのが初めての来日でした。今度は、後楽園、岡山城などをイメージしてデザインした設計図を携えて2度目の来日です。岡山の街の印象は「信じられない程きれいな街です。7月に後楽園を訪れた時は雨でしたが、さすがに名園という印象でした」と話していました。



両備バス小嶋社長を表敬訪問
27日(火)カル−ソ氏は、両備バス本社を訪れ午前9時30分から約20分間、小嶋光信社長を表敬訪問しました。小山嘉紀取締役からまずカル−ソ氏のプロフィールの紹介があり、和やかな懇談のあと、「グレースタワー」30階のスカイラウンジのデザインについて説明しました。カル−ソ氏と小嶋社長のやりとりは、すべて英語で進められ、小嶋社長はスカイラウンジのグッドデザインに身を乗り出して聞き入っていました。



スカイラウンジのデザインを説明するカル−ソ氏と小嶋社長



スカイラウンジのバルコニーは旭川をイメージした波形のグラスボードで透明に仕切り、どこからでも居ながらにして旭川、後楽園や操山の美しい景色が眺めることができ「岡山の自然を部屋に取り込んだ」ユニークな設計です。これは自然と人工的なものが一体となってこそハーモニーが生まれるというカル−ソ氏独自のモチーフによるものです。



小嶋社長が夢二の色紙プレゼント
握手を交わす小嶋社長とカル−ソ氏



カル−ソ氏と小嶋社長は、お互いにプレゼントを交換しました。小嶋社長は竹久夢二の色紙と画集、それにMOMOの無料乗車券を手渡しましたが「実は、竹久夢二の画集は買おうと思っていたところです」と感激していました。

日程を終えたあと、カル−ソ氏は岡山の今後の街づくりに触れ「岡山の中心街にグレースタワーのようなビルが幾つも建ちますと、すべて歩いて行動ができ、ライフワークは大きく変わります。都心に人が集まり、必然的に車が減ります。MOMOのような路面電車が唯一の交通手段になるのが理想です」と語っていました。



Grace Tower Sky Lounge Design Concept
(グレースタワー・スカイラウンジ・デザイン・コンセプト)
Salvatore Caruso



サルバト−レ・カル−ソ氏
(SALVATORE CARUSO)
プロフィール


39歳。サンノゼ市生まれ。
10歳の時、建築家を志し、1979〜1984年はイタリアで建築を学び19歳で資格を取得。

サンノゼで最も大きいデベロッパーに勤務。

1988年に独立開業。サンノゼ郊外のオペラハウスなど歴史的建造物の改修を始め、ホテルや数々の住宅インテリアデザインを手掛けている。


オフィスは、「サルバト−レ・カル−ソ・デザイン・コーポレーション」をサンタクララに置いている

主な経歴は、アメリカ建築協会組織委員会会長、サンノゼ市計画委員、サンノゼ市教育委員、サンノゼ学校基金役員、サンタクララとイタリアの姉妹組織委員
■スカイラウンジに一歩入ると、貴方の目は対角線上に輝く、黒い御影石の模様が際立つ、美しくすがすがしい白色の大理石の床に吸い寄せられる。

■ 部屋に目を向けると、そこにはいくつかの特徴のあるデザインの家具が見られる。第一は、対角線の延長上に配置された二つの赤いソファーである。ソファーにはふくらみのある背もたれがついていて、その赤は火の色であり、エネルギーを互いに競い合うようである。だからこそ、ここはまさに大きな喜びをもって人々が会い、そして話すための場所なのである。

■ 更に、その向こうに目を向けると、そこにはティーテーブルがあり、その中央にはいきいきとした蘭の花がたっぷり置かれ、この小型テーブルが漂わせる静寂と平和の雰囲気は後楽園の自然美をスカイラウンジに引き入れる感覚を持たせる。

■ この小型テーブルの外側は優雅な曲線をもつたモスグリーン色の壁になっていて、これは後楽園の偉大な自然の緑の美しさを思わす。

■ 次いで眼に入ってくるものは、モスグリーンの壁に続いて曲線をえがく透明な、わく縁なしのガラスの壁である。この壁の一連のうねりは旭川の流れを現わしている。

■ このグレースタワーのスカイラウンジは、二つの建築上の重要な要素で満たされている。それは光と空気である。

■ 曲線をえがく透明な壁のすぐ外には、白い大理石の台座に置かれたブロンズ像が見られる。

■ ここは、旭川、後楽園、岡山城、操山のやまなみとつづく、見事な自然の美を見るための究極の舞台なのである。

■ グレースタワーは同じ優雅さのなかで建造されている。

■ その優雅さは建造物と自然が調和のなかで共存する時に生まれる。

■ グレースタワーのスカイラウンジから見られる、この優雅さがわれわれに語りかけている。

「今日、わたしを、自然を、愛してください。そうすれば、明日、わたしは、自然は、あなたを愛します」と。
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